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富山から最先端技術を詰め込んだバイオ医薬品を

富山から最先端技術を詰め込んだバイオ医薬品をの画像

バイオCDMO拠点が2026年度に稼働

 富士フイルム富山化学株式会社は、富士フイルムグループの「治療」分野の中核企業として、富山を拠点に医薬品事業を通じて社会課題に取り組んでいます。

 近年、世界のバイオ医薬品分野では、まだ有効な治療法がない疾患に応える新薬開発に伴い、さまざまな新しいモダリティ(治療手段)や、薬を体内の特定の部位に送り届けるドラッグ・デリバリー・システム、通称DDSを利用した製剤技術が実用化されていますが、日本国内には製造拠点が少なく、その充実が課題となっています。 

 このような状況のなか、富士フイルム富山化学株式会社はバイオ医薬品の開発・製造受託事業(CDMO事業)を推進しており、新型コロナウイルス感染症のメッセンジャーRNAワクチンなどにも用いられているDDS製剤技術(脂質ナノ粒子やリポソーム)の知識と運用経験を持つエンジニアのチームが、製剤設計からプロセス開発、分析方法の開発、商用製造までの各段階における、あらゆるプロセスに対応しています。

 今後は、世界において最先端の技術を有する海外の富士フイルムグループ企業と連携して、抗体医薬をはじめとする新規モダリティにも取り組みを拡大したグローバル標準のバイオCDMO拠点を富山に構築します。 

薬都に魅了され、まだ見ぬ薬を作る

 中澤拓海さんは、バイオ‧DDS製剤部に所属する入社1年目の新入社員です。群馬県出身の中澤さんは、薬学に関わる人材育成に注力している富山大学に進学。医薬品メーカーでの就職を目指し、大学院では薬物動態の研究に没頭しました。配属当初は「製剤」や「製造」という言葉の響きから「学んできた知識を活かせないかも…」という不安も抱いたそうですが、実際の製造作業や関連する法規やガイドライン、工場における設備機器の保守点検などからも新たに学ぶことは多かったそうです。現在は、バイオ医薬品の原薬製造の立ち上げプロジェクトに携わり、これまでの知見を活かして活躍する場面も増えてきており「入社当初の不安は無くなり、与えられる仕事の幅広さを実感しています」と笑顔を見せます。

夢がある会社だから、個人の夢も大きなものに

 製造のスペシャリストを目指し、その過程で培った知識を「将来的に医薬品業界全体に還元できたら」と遠い未来を見据える中澤さん。大きな夢は「現代の医療で救われない患者さんに、救われたと思ってもらうこと。そしてこれまででお世話になった人に、社会人として活躍する第一歩を見せること」と、力強く語りました。

 

取材記事の内容は、2024年1月時点のものです。最新の情報は、各企業ページ等からご確認ください。