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KAIZENで社員の声を活かし、社員の悩みを解決に導く

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子育て世代の夏休みの悩みをKAIZEN

 TSK株式会社は、物流包装のトータルコーディネートを行う企業で、「お客さまのリアルな現場課題を共有し、知恵を出し合う」をミッションに掲げたKAIZEN活動に取り組んでいます。より良いサービス提供のために、社内勉強会を開催し業務効率改善を図ったり、社内報の発行により社員の相互理解を深めコミュニケーションのきっかけにしたりすることで、働く現場を面白くしています。KAIZENは社員が主体で取り組んでいます。主体性が増すほど一人一人のやりがいは大きなものになり、男女問わず活躍の場が増える職場づくりにも繋がっています。

 中でも女性社員が主体となったKAIZEN事例として、臨時の在宅勤務や夏休み期間中の「子連れ出社」があります。2021年から始まった「子連れ出社」は、学童保育に預けられない年齢となった社員の子どもを対象に、社員の目が行き届く事務所内の空きスペースを夏休み期間限定で開放するという取組みです。1年目は子ども同士で遊ばせることが主でしたが、2年目からは独自の時間割を作ったり、工場見学の日を設けたりすることで、企業を学びの場所として活用し、子どもたちにもメリハリを感じてもらうことで、預かるだけでなく、より充実した夏休みを提供するKAIZENを行いました。

はじまりは、社長の「やってみよう」の一押し

 「子連れ出社」の誕生に大きく関わったのが業務管理課に所属する魚谷睦美さんです。物流に必要な梱包資材の注文窓口で事務職を担当する魚谷さんは、自身の子どもが夏休みを留守番で過ごす状況に不安を覚えており、年に2回、賞与のタイミングで行われる社長と上司との3者面談での「悩みがあればなんでも!」という投げかけに対し、夏休み期間中の在宅勤務の検討を伝えたところ、「一緒に出社できるようにしてみたら?」という意外な提案を受け、まずはやってみることに。子ども達は、段ボールや緩衝材を使った工作を楽しんだり、キャッチボールしたりと大切な思い出ができたようで、2年目以降も継続することになりました。出勤や帰宅の時間にその日あった出来事を子どもと話す時間は、魚谷さんにとっても大切なものになったと言います。

仕事の広がりが自身の再発見に

 魚谷さんは現在、ベトナムとの取引を任されるなど、業務の中でも活躍の場を広げています。学生時代は英語が得意だったという魚谷さんは、日々の英語での会話や学び直しの中で「こういうことがしたかった」と過去の自身の夢を重ね、充実感を深めているそうです。

 男女問わず子育てをしながら自分のやりたいことができる職場づくりは、ちょっとしたKAIZENで実現することができるかもしれません。魚谷さんは「広い視野で未来を考えてほしい」と、さらに働きやすい職場づくりのKAIZENを探しています。

 

取材記事の内容は、2024年1月時点のものです。最新の情報は、各企業ページ等からご確認ください。

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